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【2024/05/17 17:09 】 |
秋が旬!四方竹祭り
春に頂く山の幸といえば、タラの芽・ウドなどの新芽を思い浮かべます。秋になるとアケビ・栗・銀杏などの木の実でしょうか。ところが今回ご紹介する「四方竹」は秋が旬のタケノコなんです。
四方竹は、高知県内でも南国市白木谷地区をはじめとする中山間地の山の斜面などを利用して栽培されています。中国南部原産の四方竹が高知県に入ってきたのは明治10年頃で、白木谷地区の方が中国より持ち帰ったのが始まりと言われているそうです。四方竹という名前は、断面が真竹などの「丸」ではなく「四角」に近い形をしていることからつきました。一般的には庭園竹として知られているようですが、高知県で四方竹といえばタケノコをイメージするくらい食用として親しまれています。

冒頭でも触れましたように、四方竹の旬は10月初めから約1ヵ月半程度で、この時期になると白木谷地区では毎年「四方竹祭り」が開催されています。今年も10月12日日曜日に開催されたこのお祭りに県民の1人としてお邪魔させていただきました。台風19号の影響が心配されましたが、祭り会場の白木谷小学校体育館は多くのお客さんで賑わっていました。
祭りでは、地元ならではの新鮮な採れたての四方竹や、すぐ調理できるよう下処理されたもの、四方竹の煮物に酢の物やきんぴら、四方竹ときびなごの南蛮や炊き込みご飯など様々な料理を楽しむことができました。中でも、その場で揚げたてを食べられる四方竹などの山菜や野菜の天ぷらコーナー、四方竹のお寿司の販売コーナーは長蛇の列で、お寿司は拝むことさえできませんでした。

そんな訳で、下処理された四方竹が準備していた量では足りなくなり、会場の横で急遽茹でられていました。ここで驚いたのはその下処理の仕方です。なんと皮ごと茹でるんです。四方竹の皮は固く、その皮を剥ぐととたんに変色してしまいます。生のままでは傷みやすく、一昔前はとても遠方の方にお届けできるものではありませんでした。しかし、1人の農家の方が皮ごと茹でることを思いつき、洗濯用の大きなタライで茹でてみたそうです。すると茹で上がった四方竹は綺麗な黄緑色で皮も剥ぎやすくなっていました。以来地元農家の方が開発したこの加工方法により、採れたての味を全国各地へお届けできるようになりました。
この加工方法は県内でもあまり知られていないようです。生産農家の方は「採ってじきに茹でたに黒ぉなるがはどういて?(訳:採ってすぐに茹でたのに黒くなるのはどうして」と、よく訊ねられるそうです。
またもう一つ、下処理のこつを教えていただきました。茹でた後、一晩水に晒しておくと灰汁がとれて美味しくいただけるとのことです。

祭りの会場内にはテーブルと椅子が設置されており、購入した四方竹料理をその場で楽しめるようになっていました。タケノコ料理だけではなく、搗き立てのお餅や、少し肌寒くなるこの時期にはぴったりの豚汁や猪汁もあり、販売コーナーだけでなく飲食コーナーも賑わっていました。
四方竹は心地良い歯ざわりとかすかな苦味がとても美味しいタケノコで、そのコリコリとした食感はタケノコの中でも絶品です。
秋実る高知へおこしの際は四方竹をご堪能あれ。
南国市内の農産物直販所やスーパー等でも販売しています。また加工したものを高知県園芸連を通じて、中四国、近畿、中部北陸、関東各地にお届けしていますので、お見かけの祭は是非手に取ってみてください。
余談ですが、白木谷小学校へ向かう道中では十月桜も楽しめます。来年の四方竹祭りにも足を運んでみてください。

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【2014/11/03 09:00 】 | 土佐のお便り
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