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【2024/05/03 11:39 】 |
皆造
先日この蔵日記の中で触れましたが、今年は5月17日に仕込が終わり、6月2日に「甑倒し」のお祝いを行いました。「甑倒し」のお祝いが済むと、例年ならばこの時期6月下旬には「ろか」、「火入」の工程も終わり、あとは新酒の仕込が始まる10月までシーズンオフになります。今日のタイトル「皆造」とは醸造部門が関わる「火入」までの全ての工程が終わったことを指す言葉です。酒造りが出稼ぎの杜氏集団に支えられていた時代、無事造りが終了した事への安堵感と、冬の間会えなかった家族と再会できる喜びで、杜氏を始め蔵人たちはさぞかしうれしかったことだろうと思います。

ここに酒造りに対するプレッシャーがいかに大きかったかを、以前お世話になった杜氏から聞いた話をもとに紹介さていただきます。

昔(どれほど昔かは定かでありませんが)の杜氏は枕元にわらじを忍ばせて寝ていたそうです。勿論、夜中に麹の作業などで頻繁に起きて作業することがしばしばあるので、それに対応するためだったようですが、もうひとつの理由もあったようです。現代のように製造設備が衛生的でなく、微生物についての知識、技術が未熟だった頃には、酒が健全に醗酵しない「腐造」が起こることもしばしばで、一度腐造が起きると蔵全体に広がり、蔵が潰れることもあったようです。当然、杜氏は腐造の責任を逃れることはできません。だから夜中にいつでも逃げることができるように履物を枕元に忍ばせていたそうです。

ここでは、責任逃れという意味合いより、酒造りに対するプレッシャーがたいへん大きいものであったという意味で捉えてもらえるとありがたいです。酔鯨の酒造りにおいても「皆造」となるまでは、酒造りに対するプレッシャーは昔となんら変ることはありません。むしろ貯酒、瓶詰、出荷、出荷後のことまで厳しい管理を行うようになった現在の酒造りのほうがプレッシャーは大きくなっているのかもしれません。

お天気の日には造りに使用した道具類をよーく洗って熱湯殺菌、天日干して、次の造りが始まるまで保管します。

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【2014/06/23 15:58 】 | 蔵の行事
四国清酒鑑評会で吟醸酒の部、純米酒の部ともに優等賞を受賞しました。
平成25年11月12日に四国清酒鑑評会製造技術研究会が行なわれ、四国内の各蔵元のお酒をじっくりと吟味してきました。
今年は吟醸酒の部、純米酒の部の両部門でのダブル受賞となりました。両部門での受賞は四国内で7社、高知県内で3社のみでした。

四国清酒鑑評会とは、全国鑑評会の四国バージョンです。(3年前までは4月に行なわれていました。当時は全国新酒鑑評会の前哨戦の意味合いが強く、この場を全国出品の参考とする蔵元も多くありました。)

現在行われる四国清酒鑑評会は以前と異なり、開催時期からお分かりいただけるように、新酒の出来を評価する場ではなく、一定の熟成期間を経た酒の評価を行う場となっています。
吟醸酒の部と純米酒の部の2部門があり、吟醸酒の部は各メーカーの製造技術が競われます。純米酒の部は、実際の飲用シーンに近い形で、ということで燗酒での審査が行なわれます。弊社でも商品によりお勧めの飲用温度を変えておりますが、酒を味わう上で温度は非常に重要です。弊社自慢の酸味とキレのある味わいが燗酒でも高い評価を受けることができ、目指す酒質に自信を得ることができました。

今後とも酔鯨酒造をよろしくお願いいたします。

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【2013/11/28 16:50 】 | 蔵の行事
平成24年度 呑み切り
 先日7月24日(水)、25日(木)と「呑み切り」を行いました。
「呑み切り」とは、タンクや瓶で熟成しているお酒の品質チェックのことです。

 
 例年、夏場のこの時期に行い、タンクごと、瓶貯酒ごとに酒を利いて熟度や酒質を評価します。今年は全部でタンク、商品合わせて84本の酒をチェックしました。



 
梅雨明けが早く、連日の猛暑でお酒の劣化を心配される方も多いかと思いますが、フレッシュローテーション、低温管理に万全を期す酔鯨ではいつもどおりいい状態で熟成してきています。

 8月に発売予定の「吟麗秋あがり」など季節限定で熟成を楽しめる商品も順調に仕上がっていました。

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【2013/08/02 16:21 】 | 蔵の行事
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