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日本全国の河川で取れるカニの中で大型のモクズガニは、有名な上海ガニの仲間で、晩夏から秋にかけて高知県内の各河川でも捕獲されます。秋から冬にかけて産卵のために海へ下りますが、その時期に合わせて「かに籠」を仕掛けて獲ります。多いときは一籠で50匹以上取れることもあります。獲れたカニはビクに入れて数日間かぼちゃを餌にして飼います。こうすることで味が濃厚になります。食べ方としては二通りあり、主に茹でて食べることが多いようです。茹でる際は必ず水から茹でます。水からでないと脚が取れてしまうからです。茹でて食べる場合、オスよりメスの方がが美味しく、特に甲羅の中にある真っ赤になった内子が美味しいです。もう一つの食べ方として、殻ごと潰して作る「ツガニ汁」(モクズガニの高知での呼び方)も有名です。まず生きたカニを臼かミキサーで潰します。ミキサーの場合は一緒に水も入れておきます。臼であらかた潰れたら水を加えてざるで濾します。さらに水でざるに殻だけ残すように濾します。しょうゆを加えてひと煮立ちすると汁が煮こごり、出来上がりです。この煮こごりがモクズガニ独特の濃厚な味わいでとても美味です。今年は雨が多く不漁だった河もあると聞きますが、秋に高知へいらっしゃる際は是非お試し下さい。 |
春に頂く山の幸といえば、タラの芽・ウドなどの新芽を思い浮かべます。秋になるとアケビ・栗・銀杏などの木の実でしょうか。ところが今回ご紹介する「四方竹」は秋が旬のタケノコなんです。
四方竹は、高知県内でも南国市白木谷地区をはじめとする中山間地の山の斜面などを利用して栽培されています。中国南部原産の四方竹が高知県に入ってきたのは明治10年頃で、白木谷地区の方が中国より持ち帰ったのが始まりと言われているそうです。四方竹という名前は、断面が真竹などの「丸」ではなく「四角」に近い形をしていることからつきました。一般的には庭園竹として知られているようですが、高知県で四方竹といえばタケノコをイメージするくらい食用として親しまれています。 冒頭でも触れましたように、四方竹の旬は10月初めから約1ヵ月半程度で、この時期になると白木谷地区では毎年「四方竹祭り」が開催されています。今年も10月12日日曜日に開催されたこのお祭りに県民の1人としてお邪魔させていただきました。台風19号の影響が心配されましたが、祭り会場の白木谷小学校体育館は多くのお客さんで賑わっていました。 祭りでは、地元ならではの新鮮な採れたての四方竹や、すぐ調理できるよう下処理されたもの、四方竹の煮物に酢の物やきんぴら、四方竹ときびなごの南蛮や炊き込みご飯など様々な料理を楽しむことができました。中でも、その場で揚げたてを食べられる四方竹などの山菜や野菜の天ぷらコーナー、四方竹のお寿司の販売コーナーは長蛇の列で、お寿司は拝むことさえできませんでした。 そんな訳で、下処理された四方竹が準備していた量では足りなくなり、会場の横で急遽茹でられていました。ここで驚いたのはその下処理の仕方です。なんと皮ごと茹でるんです。四方竹の皮は固く、その皮を剥ぐととたんに変色してしまいます。生のままでは傷みやすく、一昔前はとても遠方の方にお届けできるものではありませんでした。しかし、1人の農家の方が皮ごと茹でることを思いつき、洗濯用の大きなタライで茹でてみたそうです。すると茹で上がった四方竹は綺麗な黄緑色で皮も剥ぎやすくなっていました。以来地元農家の方が開発したこの加工方法により、採れたての味を全国各地へお届けできるようになりました。 この加工方法は県内でもあまり知られていないようです。生産農家の方は「採ってじきに茹でたに黒ぉなるがはどういて?(訳:採ってすぐに茹でたのに黒くなるのはどうして」と、よく訊ねられるそうです。 またもう一つ、下処理のこつを教えていただきました。茹でた後、一晩水に晒しておくと灰汁がとれて美味しくいただけるとのことです。 祭りの会場内にはテーブルと椅子が設置されており、購入した四方竹料理をその場で楽しめるようになっていました。タケノコ料理だけではなく、搗き立てのお餅や、少し肌寒くなるこの時期にはぴったりの豚汁や猪汁もあり、販売コーナーだけでなく飲食コーナーも賑わっていました。 四方竹は心地良い歯ざわりとかすかな苦味がとても美味しいタケノコで、そのコリコリとした食感はタケノコの中でも絶品です。 秋実る高知へおこしの際は四方竹をご堪能あれ。 南国市内の農産物直販所やスーパー等でも販売しています。また加工したものを高知県園芸連を通じて、中四国、近畿、中部北陸、関東各地にお届けしていますので、お見かけの祭は是非手に取ってみてください。 余談ですが、白木谷小学校へ向かう道中では十月桜も楽しめます。来年の四方竹祭りにも足を運んでみてください。 |
10/4・5・6の3日間、高知市中央公園において、『第4回 土佐の豊穣祭 土佐國美味集結』が開催されました。このお祭りは9月から11月にかけて県内各地7会場で行われる『土佐の豊穣祭』のひとつで、
高知県内から集めた海、山、川の幸を楽しんでいただくことができます。当日は県内はもとより、県外、海外(県内在住?)からも大勢の方にお越しいただき、大盛況でした。 『酔鯨』が出店いたしました高知市中央公園会場内では、県内の山間部で収穫された『新米』や、高知の在来種『土佐赤牛』、脂の乗った『戻り鰹』、高知市郊外針木地区の特産品『新高梨』、土佐市、宿毛市などで栽培の盛んな『土佐水晶文旦』など、高知の秋を彩る食材を堪能できるとあって大変な賑わい振りでした。 私ども『酔鯨』が合同で出店いたしました県内の醸造元18蔵のブースも、高知の美味を味わいながら日本酒を楽しむ方でごった返しておりました。 今回は提供する側での参加でしたが、機会があれば高知の秋を楽しむ側としてもぜひ参加してみたいものです。 ちなみに、期間中は7会場以外にも県内各地で地域の食にこだわったイベントが開催されます。『土佐の豊穣祭』のホームページでスケジュール等を御確認のうえ、是非高知県まで食を遊びにいらして下さい。 |
先日の台風19号が高知を通過する際には、暴風雨のため酔鯨を含む周辺地域が一時停電となり慌てました。酔鯨では熊本酵母を使用していますので、醪醗酵中にタンク上部に泡を形成します。この泡を放っておくとどんどん高くなり、タンクから溢れてしまいます。昔はこの泡をかき消す役目の蔵人がいて、タンクから泡が溢れないように、竹でできた泡たて器のようなもので泡を醪中へ落としていたそうです。今は泡消し機なる電動式の便利な機械があり、昼夜休み無く泡を落とし続けてくれます。先日の停電時には皆プチパニックに陥り、泡消し機のことに気づくまで時間がかかってしまい、もう少しのところでタンクから泡が溢れるところでした。酔鯨の酒質に泡の果たす役割はとても大きいので、今後も泡なし酵母に切替える予定もありません。なので、今回の停電で改めて、普段地味な泡消し機の存在の重要性を再認識しました。
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高知県は温暖な気候を活かした園芸農業が盛んです。その中の一つに生産量が日本一のしょうががあります。近年健康効果の期待からも注目を集めています。しょうがに含まれるジンゲロール、ショウガオールには胃腸の働きを良くし、食欲を増進させる効果や、代謝を活発にし体を温める効果があります。また、辛味成分には殺菌効果や抗酸化作用があります。 生産量が多いからでしょうか、高知県ではいろんな料理にしょうがを使います。中にはチューブ入りのしょうがを携帯するくらいしょうがの大好きな「ジンジャラー」と呼ばれる人たちもいるそうです。農産物の直売所などでは、7月くらいからハウス栽培の新しょうがを見かけることが多くなります。夏の暑い時期には冷やしそうめんにこの新しょうがを入れるとおいしくいただけます。路地もののしょうがは10月~11月頃に収穫された後、定温、定湿で保管され、一年を通して出荷されます。 香美市、土佐市、四万十町などでは産地ならではの景観を楽しむことも出来ます。畑には黄色い防蛾灯が設置してあり、夜になると黄色く明かりをともし独特の景観を演出します。また、収穫の際は、しょうがが傷まないように、大勢の人が集まって作業を行います。その様子は壮観です。 弊社のリキュールにしょうがを使った“ジンジャーショック”があります。高知の人は、日頃よりよく食べているからなのか、しょうがの味は気になりません。しかし高知県以外の方に試飲していただくと、すごくしょうがの味がするとおっしゃられる方が多く、しょうがの大好きな方の中にはまとめ買いをされるお客様もいらっしいます。高知のしょうがをリキュールで味わってみてはいかがでしょうか。 |