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夏の暑さも終盤となり、過ごしやすい季節になって参りました。皆様いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回の蔵元便りは、お休みしておりましたお酒造りの話題に戻り、蒸しの工程から少しご説明させて頂きます。
蒸しの作業は毎朝5時半から準備が始まります。まずは洗米し、専用容器に保管した米を吊り上げ、蒸し上げを行なう甑に張り込みます。甑にお米を張り込んだら、盛り上げたお米の表面を平らにします。広げることにより、送り込んだ蒸気は甑の中で均等に行きわたり、ムラなく全体が蒸し上がります。 蒸しはボイラーの熱を利用して行いますが、ボイラーからの直接の蒸気を使用すると蒸気量が多すぎること、また鉄分が混入する恐れがあるため、実際にはボイラーの熱を利用して別の水を再沸騰させ、綺麗な蒸気を作り出してこれを甑に送り込みます。(この装置を整蒸器と言います。)お米が蒸しあがると実際に食べながら米の中心まで蒸せているか、芯はないかを確認していきます。また、手でつぶしてみて弾力があるかも確認します。蒸したお米が硬いと仕込んだ際に、お米が溶け辛く、また反対に軟らかいと溶けすぎる恐れがあります。この蒸し具合は、蒸す前の水分の調整が大きく影響する為、日々この確認をしながら吸水率の調整(実際には浸漬時間の調整)に生かしていきます。
甑から出されたお米は、放冷機を通し、目標温度まで冷ませます。お米から立ち上る蒸気とともに、蔵の中は蒸しあがったお米の良い香りが広がります。この後、お米は麹、酒母、もろみとそれぞれの用途に分けられます。 |