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【2025/02/02 16:54 】 |
蔵元便り 第4号(2012年5月)
 今回の蔵元便りは、蔵の話題は一旦お休みにして土佐の酒文化のお話しです。高知はご存知のとおりお酒文化が盛んで、飲酒量の減少が叫ばれる近年でも、一人当たり飲酒量(注1)は全国第3位を誇っています。1位、2位は料飲店が多い東京、大阪ですので(区域外からのお客さんが多い)、実質的には高知が全国1位です。

 さて、そんなお酒好きが多い高知では、人が集まれば必ず宴席が始まります。宴席のことを高知では「おきゃく」と呼び、郷土料理の「皿鉢料理」と合わせてお酒を楽しみます。老若男女を問わず注いでは飲み、注がれては飲むという返杯を繰り返し、豪快にお酒を飲むというのが土佐の宴席です。近年は飲む量も減ってきてはいますが、やっぱり最後まで飲みきる人が多いのは高知の土地柄です。
 
 古来からの酒飲み文化

 こんな高知の酒飲み文化は伝統と言えるのかもしれません。土佐の国産みの神話には「土佐国建依別(とさのくにたけよりわけ)」という支配神が登場しますが、これは「勇猛な男」を表します。高知では今でも気骨がある男性のことを、親しみを込めて「いごっそう」と呼びますが、こんな男にはやっぱりお酒が似合います。

 また、女性がお酒を良く飲むの も高知の伝統です。一つのお皿に様々なお料理を盛り付ける皿鉢料理が発展したのも、女性がお料理の準備に追われないようにという配慮がありました。

 酒質は、こんな宴席のスタイルに合わせて淡麗辛口が好まれます。弊社もお料理との相性を大事にし、あくまで食中酒としての清酒を大事にしてきました。

 お座敷遊び
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 土佐の宴席では余興として、様々なお座敷遊びがあります。一つは「箸拳」で、これは二人が一対一で向かい合って座り、双方がお互いに相手に見えないように箸を持ち、その数を当て合うというものです。ルールは簡単ですが、いろいろな駆け引きがあり奥が深い遊びです。もちろん、負けた場合はその都度、盃に一杯のお酒を飲まないといけません。
 毎年10月1日の「日本酒の日」には土佐箸拳全日本選手権大会と称して高知で全国大会が開催されます。お座敷遊びと言いながらも、この時は皆さん真剣に勝負に挑みます。もちろんお酒を片手に・・・。

 この「箸拳」以外にも「菊の花」や「べく杯」など、様々なお座敷遊びがあります。

  土佐新酒祭り

 高知ではお酒にまつわる多くのイベントがありますが、その一つ「土佐新酒の会」は全蔵元(18蔵)が参加するお酒の会です。毎年、各蔵の造りが終わり、新酒が出揃う4月の中ごろに市内のホテルで開催します。今年は4月20日に行ないました。会場は約500名のお客さんが集まり、大盛況のうちに会は進んでいきます。
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 宴会が始まりますと、皆さんお気に入りの蔵元のブースに向かい、今年の新酒を楽しみます。各蔵元のブースには自慢のお酒が並び、また一部の蔵元ブースでは、出回ることが少ない「蔵元の隠し酒」も揃っています。

 是非、来年は皆さんも遊びに来てください。高知のお酒とお料理ご用意してお待ちしております。

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【2012/06/17 12:16 】 | 蔵便り
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