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3月18日火曜日、高知では全国に先駆けてソメイヨシノの開花が宣言されました。
その2日前、高知城三の丸にあるソメイヨシノの標本木を見に家族で出かけました。 その時は今にもつぼみがはじけそうで、2~3日のうちには開花するだろうなと思ってました。見事予想が的中し家族一同大喜びです。今週末にはお花見に出かけようかと計画中です。 ところでこのソメイヨシノ、標本木に選ばれているのには理由があります。(そんなの知ってるという方も多いかと思いますが・・・。)日本全国に植えられているソメイヨシノは接木などにより増やしたもので、同じ遺伝子を持つクローンということになります。なので個体によるバラツキが無く、開花がほぼ気象条件のみで決まるため、標本木に選定されています。実は、我々がお世話になっている酵母も醗酵中はクローンの集団です。 なぜか親近感を覚えてしまうのは私だけでしょうか? 前振りが長くなって申し訳ありません。今回は、この蔵日記の中で2月に触れた出品酒のその後について途中経過を報告します。 出品酒では酒を搾った後、まず滓引きを行います。滓とは搾り袋の布目を通り抜ける小さな粒子固形分が容器の底に沈殿したものです。おもに、酵母やたんぱく質、溶けきれていないデンプン質などからなります。これらが残っていると熟成中に酒の変化が大きくなりすぎます。そんな訳でまず滓引きを行います。滓引きが済むと、次は火入という熱殺菌の工程を行います。殺菌も勿論ですが、酒の中に残っている酵素を失活させ、過熟となるのを防ぐ目的も兼ねています。どのタイミングで滓引き、火入を行うか大変悩むところです。少しでもタイミングが違うと酒が大きく異なるからです。 滓引き、火入と順調に酒が仕上がってきています。熟成を終えた酒を前哨戦となる山形県新酒鑑評会、高知県新酒鑑評会、杜氏セミナーなどに出品し、様々な御意見を頂戴しました。これらの意見を参考にしつつ、また社内での唎酒も繰り返し行い、全国に向けた選定作業を行っている真っ最中です。 PR |