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日本酒では生酒及び生詰酒以外の酒は、瓶詰時に加熱処理を行います。この加熱処理には二つの目的があります。
一つ目は加熱により殺菌処理を行うことです。本来日本酒は比較的高いアルコール度数と乳酸などの有機酸成分により雑菌汚染を受けにくいのですが、場合によっては微生物による汚染を受けることがあります。これを防ぐために瓶詰時に加熱殺菌を行います。 二つ目は酒の過熟防止です。搾った後の酒はかなり清澄になっていますが、麹の酵素など酒を変化させる成分もまだ残っています。この酵素も加熱処理を行うことで活性を抑えることができます。酔鯨では山田錦を使用した純米吟醸酒などは瓶での氷温熟成を行いますが、こういった場合加熱処理による過熟防止が非常に有効となってきます。 前振りが長くなってしまいしたが、この加熱処理を行う装置が今回更新したプレートヒーターという熱交換器です。約30年使用してきたプレートヒーターが老朽化してきたため、繁忙期に入る前の10月初旬に新規プレートヒーターの設備導入を行いました。単なる設備の更新にとどまらず、これを機に品質向上につながるいくつかの改善を行うことができました。 ・配管をサニタリー化したことで、より衛生的な充填が可能となった。 ・充填温度が以前より安定化し品質のバラツキが少なくなった。 ・制御盤パネルに管理数値や動作状況を表示させることで、管理が容易かつ明確になった。 ・断熱性能が向上し、蒸気使用量が必要最小限となりコスト削減につながった。 丹精こめて醸造した酒をベストな状態で皆様にお届けできるよう、これからも品質向上に努めてまいりたいと考えております。 PR |