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前回東京出張記の「吟麗秋あがり」でちょっとだけ触れた、出荷までの低温貯蔵について、取引先の社長にもっとアピールしたらどうかとアドバイスを受けましたので、遅ればせながらここで紹介させていただきます。酵母や麹の話に比べると派手さはありませんが酔鯨の酒質を支える根幹でもあるので是非お付き合いください。
一般的に日本酒はモロミを搾った後、数週間から数ヶ月の間生酒のままタンクで貯蔵します。 この間、僅かに残った酵母と酵素により熟成が進みます。 我々はこの生酒での熟成に大変気を使います。一つは「温度」、もうひとつは「次の処理へ移るタイミング」です。お察しの通り「温度」が高いと熟成のスピードは速くなります。熟成が早いとややもすれば過熟となってしまいます。そこで我々は搾ったお酒を出来るだけ低温で貯蔵し、じっくりと熟成させます。また、搾った直後の酒は炭酸ガスを含み、成分的にも味わい的にもフレッシュですが荒々しさもあります。 次の濾過工程をどのタイミングで行うかによっても酒質が大きく違ってきます。 幸いなことに、数年前地ビールで使用していたタンクを手に入れることが出来ました。このタンクは底面と側面が2重のいわゆるジャケット構造になっており、そのジャケット部に冷媒を循環させることが出来ます。これにより、搾った後のお酒を低温で熟成させることが可能になりました。 写真はそのジャケットタンクです。 今回は濾過工程までの低温管理についてでした。 濾過以降の低温管理については別の機会に触れたいと思います。 PR |