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今日は酒造りとは離れて、地元高知のイベントについての話題です。
先日高知市の隣にある、「いの町」で行われた「仁淀川鯉のぼり祭り」に行ってきました。毎年ゴールデンウィーク中に開催されるこのお祭りも今年で20回を迎え、県内外からの多くの観光客で賑わっていました。見所はなんといっても仁淀川の水中を豪快に泳ぐ数百匹の鯉のぼり。橋の上から撮影したり、川舟にのって水中の鯉のぼりを間近で楽しんだりと、皆さんいろんな鯉のぼりを楽しんでいました。 ちなみに「いの町」は「紙」の町として有名で、川に流される鯉のぼりは「不織布」と呼ばれる水に強い紙で作られ、これに彩色し使用されています。 川べりでは「凧揚げ」ならぬ「鯉のぼり揚げ」が行われていました。中には「アンパンマンのぼり」もあったりで、子供たちのはしゃぐ姿も見られました。また、50mほどの屋台もあり、一足早く夏祭りを満喫しようという人たちで賑わっていました。 PR |
日本酒の容器のなかで最もポピュラーなのは御存知のとおり一升瓶などのガラス瓶です。酔鯨の所在地高知市では、一升瓶などのガラス容器は資源ごみとして回収されます。その際、ガラスの着色により茶ビン、透明ビン、その他の3種類に分別します。このように様々な色のガラス瓶があるのにはいくつか理由が考えられます。主にはデザイン、瓶の価格、遮光性が挙げられるかと思います。
日本酒は光に弱く、日光や可視光線、紫外線などにさらされると着色し、味、香、色が極端に悪くなってしまいます。このような品質劣化をふせぐために、日本酒の容器には光を透過しにくい茶瓶が多く採用されています。実際弊社でも茶瓶がメインとなっていますが、一部商品には緑瓶を使用したものもあります。茶瓶と比べると緑瓶の遮光性は低くなってしまいますが、包装紙を巻いたり、紙箱に入れるなどして遮光し、品質劣化を防いでいます。遮光ができていない場合、ショーケースの蛍光灯の光でも品質劣化を招くといわれています。一昔前と異なり、商品の保管、陳列にも様々な工夫がなされ、品質保持のため冷蔵ショーケースを用いられている酒販店、料飲店さんを多く見かけます。しかしながら照明による着色促進まで気を配っていらっしゃるところは少ないようです。開栓前は勿論のこと、開栓後も飲み切るまではできるだけ遮光し保管していただくことで、美味しいお酒を少しでも永く召し上がっていただけるかと思います。 ちなみにビールや栄養ドリンク、薬品類の容器も茶瓶が多く使用されています。中身の成分が光や紫外線により変化してしまうことを避けるためです。清酒の瓶に茶瓶が多く使用されるのと同じ理由です。 |
3月18日火曜日、高知では全国に先駆けてソメイヨシノの開花が宣言されました。
その2日前、高知城三の丸にあるソメイヨシノの標本木を見に家族で出かけました。 その時は今にもつぼみがはじけそうで、2~3日のうちには開花するだろうなと思ってました。見事予想が的中し家族一同大喜びです。今週末にはお花見に出かけようかと計画中です。 ところでこのソメイヨシノ、標本木に選ばれているのには理由があります。(そんなの知ってるという方も多いかと思いますが・・・。)日本全国に植えられているソメイヨシノは接木などにより増やしたもので、同じ遺伝子を持つクローンということになります。なので個体によるバラツキが無く、開花がほぼ気象条件のみで決まるため、標本木に選定されています。実は、我々がお世話になっている酵母も醗酵中はクローンの集団です。 なぜか親近感を覚えてしまうのは私だけでしょうか? 前振りが長くなって申し訳ありません。今回は、この蔵日記の中で2月に触れた出品酒のその後について途中経過を報告します。 出品酒では酒を搾った後、まず滓引きを行います。滓とは搾り袋の布目を通り抜ける小さな粒子固形分が容器の底に沈殿したものです。おもに、酵母やたんぱく質、溶けきれていないデンプン質などからなります。これらが残っていると熟成中に酒の変化が大きくなりすぎます。そんな訳でまず滓引きを行います。滓引きが済むと、次は火入という熱殺菌の工程を行います。殺菌も勿論ですが、酒の中に残っている酵素を失活させ、過熟となるのを防ぐ目的も兼ねています。どのタイミングで滓引き、火入を行うか大変悩むところです。少しでもタイミングが違うと酒が大きく異なるからです。 滓引き、火入と順調に酒が仕上がってきています。熟成を終えた酒を前哨戦となる山形県新酒鑑評会、高知県新酒鑑評会、杜氏セミナーなどに出品し、様々な御意見を頂戴しました。これらの意見を参考にしつつ、また社内での唎酒も繰り返し行い、全国に向けた選定作業を行っている真っ最中です。 |
昨年11月大型の冷凍機を導入しました。
この装置は、モロミタンクと貯酒タンクの冷却を行うために使われます。 モロミの温度が高いと米が溶ける前に酵母が増殖し醗酵が強くなり、低いと醗酵が弱くなります。そのため、モロミタンク外側に冷水を流し、品温を管理しています。 また、貯酒タンクにも冷水を回し、過度な熟成とならないよう管理しています。購入したお酒を室内に置いていたら味や香が変わったという経験はありませんか?保管温度が高いと熟成が進み、バランスの崩れた酒になってしまいます。 えっ?「酔鯨では今回の冷凍機導入までモロミや貯酒を冷却していなかったの」 と思われるかもしれませんが、そういうわけではありません。今までも、小型の冷凍機で冷却を行っていました。しかし、生産数量の伸びとともに仕込みの期間が延長され、春秋の気温の高い時期にもつくりを行わなければならなくなりました。そうなると今までの冷凍機では能力が不足し、十分な温度管理が難しくなるので、冷凍機を増設したという次第です。 これからも皆様に高い品質の商品をお届けできるよう、設備の充実をはかっていくつもりです。 |
酒造りではボイラー蒸気を使用する場面がいくつかあります。主な工程として、「米を蒸す工程」、「酒を加熱殺菌する工程」があります。その他にも酒造りに使用する器具類を殺菌したり、洗浄用の温水を作ったりするのに用います。一昔前までは、杜氏や麹屋と同じように釜屋という役があり、米を蒸す重要なポジションを担っていました。現在では殆どの蔵で「釜屋」に代わって「ボイラー」がその役割を担っています。
映画「千と千尋の神隠し」にも「釜じい」というキャラクターが出てきますが、蔵の「釜屋」の仕事も「釜じい」のそれと似たようなもので、米を蒸すための湯を沸かすことにあります。ただし湯を沸かすといってもなんとなく沸騰すればいいというものではなく、いい蒸米にしようとすればそれなりの技術が必要だったようです。それは火力の調整であったり、釜に張込む水の量であったりします。 昨年9月にボイラーの更新を行いました。今回導入したボイラーにはエコ運転ポイントというタイミングを自動で認識し、燃焼するのでガスの使用効率が良くなりました。釜屋にはできないエコなことまでやってのけるとは隔世の感があります。 写真は新ボイラーです。いかにもエコな感じです。 |